今回の注目は「釈迦十」の画像二点です。享保四年(1719)の@『役者金化粧』に描かれた「釈迦十」はまさに僧形であり、「坊主」という別称がピッタリのデザインです。一方、安永九年(1780)のD『鬼袋豊物語』はいわゆる「めくり札」と呼ばれる時代の物で、かなりデフォルメされています。
Hの『江戸遊戯画帖』は江戸のかなり後期のカルタ遊戯図です。寛政の改革でカルタの禁制が強まって以来、出版物にはカルタ遊戯図が殆ど見られない中で肉筆による貴重な資料と言えます。四人の競技者、死絵らしき伏せ札から「よみ」技法と考えられます。
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@『役者金化粧』享保四年(1719) | A『絵本余所画鏡』宝暦頃(1751-1764) |
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B『絵本日の出舞鶴』宝暦二年序(1752) | C『咲分論』安永頃(1772-1781) |
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D『鬼袋豊物語』安永九年(1780) | E『曽我兄弟貧乏神退治』刊年不明 (絵本集艸より) |
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F『善悪兩道中独案内』宝暦六年(1756) | G『立春噺大集』安永五年(1776) |
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H『江戸遊戯画帖』江戸後期 津田久英画 横浜市歴史博物館蔵 |