江戸後期の安永、天明期、いわゆる田沼時代。「めくり」は空前の大ブームを向かえます。この時期「めくり」は、黄表紙、洒落本、噺本等の江戸文芸に数多く登場します。そして田沼時代の終焉と共に「めくり」ブームにも翳りが見え始めます。寛政の改革によるかつて無い厳しい弾圧によって「めくり」のみならず「江戸カルタ」そのものが歴史の表舞台から姿を消していく事になります。
ここでは黄表紙の挿絵を中心に「めくり」遊戯図をご覧いただきます。まさに老若男女を問わず「めくり」に夢中といった感じです。
『無量談』 明和八年(1771) | 『開帳利益札遊合』 安永七年(1778) |
『常々草』 天明元年(1781) | 『上手談義』 天明二年(1782) |
『昔々岡崎女郎衆』 天明二年(1782) | 『教訓蚊之咒』 天明二年(1782) |
『雛形意気真顔』 天明二年(1782) | 『無物喰狐聟入』 天明五年(1785) |
『文武二道万石通』 天明八年(1788) | 『孔子縞干時藍染』 寛政元年(1789) |